「情報漏洩のニュースをよく目にするけれど、うちの会社は大丈夫だろうか」と気になっていませんか?
大手企業の被害が相次いで報じられる一方で、中小企業でも情報漏洩は起きています。とはいえ、社内に専門の担当者がいない会社では、何から手をつければよいか分からないのが実情です。最近の調査でも、情報漏洩の報道で関心が高まった中小企業のうち、37.2%が「何から始めればいいか分からない」と答えています。
本記事では、中小企業で情報漏洩が起きる主な原因と、専門知識がなくても今日からできる対策を分かりやすく解説します。社内で対策を進めるときのポイントも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
中小企業の情報漏洩はどう起きるのか
情報漏洩と聞くと、大企業が狙われる話だと思われがちです。しかし実際には、会社の大きさに関係なく起きています。
原因は大きく4つ
東京商工リサーチの調べでは、2025年に上場企業とその子会社が公表した個人情報の漏えい・紛失事故は180件でした。原因は次のように分かれています。
| 原因 | 件数(割合) | 中小企業で起きやすい例 |
|---|---|---|
| ウイルス感染・不正アクセス | 116件(64.4%) | 怪しいメールの添付を開いた、古いソフトの穴を狙われた |
| 誤表示・誤送信 | 37件(20.5%) | メールの宛先間違い、クラウドの共有設定ミス |
| 紛失・誤廃棄 | 18件(10.0%) | ノートパソコンやUSBメモリをなくした |
| 不正持ち出し・盗難 | 7件(3.8%) | 退職者が顧客データを持ち出した |
上場企業のデータですが、「外からの攻撃」と「うっかりミス」で大半を占める傾向は、中小企業でも同じだと考えられます。
サイバー攻撃の被害は、中小企業が約6割
警察庁によると、2025年に報告された「会社のデータを人質に取るサイバー攻撃」の被害226件のうち、143件が中小企業でした。攻撃する側は、会社の大きさよりも「入りやすいかどうか」で相手を選んでいます。
また、中小企業から取引先の大企業へと被害が広がるケースもあります。自社の情報漏洩は、取引先からの信用にも直結します。
今日からできる情報漏洩対策
情報漏洩を100%防ぐことはできません。ただし、原因の多くは基本の対策で減らせます。先ほどの4つの原因に合わせて、専門知識がなくてもできることを紹介します。
1. 外からの攻撃に備える
ウイルスや不正アクセスは、「開いている扉」を探して入ってきます。まずは扉を閉めることから始めましょう。
- パソコンとソフトを最新の状態にする(自動更新をオンにする)
- すべてのパソコンにウイルス対策ソフトが入り、期限が切れていないか確認する
- パスワードの使い回しをやめ、ログイン時にスマホでの確認も求める設定にする
- 怪しいメールの添付やリンクは開かず、社内で共有する
2. うっかりミスを減らす
誤送信や共有設定のミスは、誰にでも起こります。「気をつける」より、ミスが起きにくい仕組みを作ることが大切です。
- 社外へのメールは、送信前に宛先を確認する習慣をつける
- Googleドライブなどで「リンクを知っている全員」に公開したままのファイルがないか確認する
- 使い終わった共有は解除する
3. 紛失に備える
- ノートパソコンにはパスワードを設定し、中身を暗号化する(WindowsやMacに標準である機能でできます)
- 顧客データをUSBメモリで持ち歩かないルールにする
4. 持ち出しを防ぐ
- 退職した人のアカウントは、その日のうちに止める
- 顧客データを見られる人を、必要な人だけにしぼる
社内で確認したいチェックリスト
次の項目に「はい」と答えられるか、確認してみましょう。
- ☐ 社内で使っているパソコンの台数と、使っている人を把握している
- ☐ すべてのパソコンが自動で更新されている
- ☐ ウイルス対策ソフトの期限が切れていない
- ☐ メールやクラウドに、スマホでの確認を設定している
- ☐ 退職者のアカウントが残っていない
- ☐ ホームページを誰が更新しているか知っている
ひとつでも「分からない」があれば、そこが対策の出発点です。
社内で対策を進めるときのポイント
情報漏洩対策は、担当者一人の頑張りだけでは続きません。会社として進めるために、まずは今の状況を次の3つに分けて整理してみましょう。
| 分け方 | 例 |
|---|---|
| すでにできていること | ウイルス対策ソフトは全台に入っていて、期限も切れていない |
| 自社でこれからやること | 退職者のアカウントを整理し、共有設定を見直す |
| 専門家に見てもらいたいこと | ホームページや社内システムが安全かどうか |
このように整理すると、どこにお金と時間をかけるべきかが社内で判断しやすくなります。また、パスワードの管理や怪しいメールへの対応は、社員一人ひとりの協力が欠かせません。ルールを決めたら、全員に共有しましょう。
自社だけでは判断しにくいこと
基本の対策はどの会社にも当てはまります。しかし、次のようなことは会社ごとに答えが違い、専門知識がないと判断しにくい部分です。
- ホームページやネットショップに、外から入られる穴がないか
- 使っているクラウドサービスの設定が、御社の使い方に合っているか
- 万一情報漏洩が起きたとき、誰に何を連絡すればよいか
- 取引先からセキュリティ対策について聞かれたとき、どう答えればよいか
こうした点は、自社だけで抱え込む必要はありません。一度プロに状況を聞いてもらうと、「自社に必要なこと」と「今は不要なこと」がはっきりします。
\ 何から始めればいいか、一緒に考えます /
まとめ | 情報漏洩対策は「できること」と「相談すること」を分けて進めよう
本記事では、中小企業の情報漏洩対策について解説しました。
- 原因の大半は「外からの攻撃」と「うっかりミス」:会社の大きさに関係なく起きています
- 基本の対策は今日からできる:更新、ウイルス対策、パスワード、共有設定、退職者のアカウント整理から始めましょう
- 社内で状況を3つに分けて整理する:できていること、自社でやること、専門家に見てもらうこと
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「何から始めればいいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
\ 専門知識がなくても大丈夫です /
参考資料
- 東京商工リサーチ「2025年 上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」(Web担当者Forumの紹介記事)
- 警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(Web担当者Forumの紹介記事)
- ミツモア「サプライチェーンセキュリティ実態調査」(@ITの紹介記事)

